「おすわり!」と言えば座るけれど、1秒後にはもう動いている。
せっかく教えたのに、子犬がまったく落ち着かないと悩んでいませんか?
「私の教え方が悪いのかな」と自分を責める必要はありません。
実は、子犬がじっとしていられないのは成長過程において当たり前のことなのです。
無理に押さえつけるよりも、ある「コツ」を押さえるだけで劇的に変わります。
必要な時間は1日たったの5分。
この記事では、遊び盛りの子犬でも落ち着いて待てるようになる、短時間トレーニング法を解説します。
愛犬のペースに合わせながら、楽しく「待てる子」に育てていきましょう。
子犬がおすわりしても落ち着かない理由

なぜ、子犬はおすわりをしてもすぐに動き出してしまうのでしょうか。
それは単なる「わがまま」や「おバカさん」だからではありません。
子犬特有の体と心の仕組みが大きく関係しています。
理由を知れば、イライラせずに愛犬の行動を受け入れられるはずです。
好奇心旺盛で集中力が短い
子犬の脳は、まるでスポンジのように何でも吸収しようとします。
そのため、目に入るもの全てが気になって仕方がないのです。
人間の子どもと同じで、集中力はほんの数秒しか続きません。
おすわりをした瞬間は飼い主を見ていても、横を通る虫や風の音にすぐ反応します。
これは、外界への興味が強いという健康な証拠でもあります。
「今はまだ、長時間じっとするのは無理なんだ」と割り切って考えましょう。
集中力が続かないことを前提に接するのが、成功への第一歩です。
興奮状態でじっとできない
「遊ぼう!」「散歩だ!」とテンションが上がっている時は要注意です。
体中にエネルギーが満ち溢れていて、物理的にじっとしていられません。
興奮状態の時に無理におすわりをさせても、体は勝手に動いてしまいます。
おやつを見た瞬間に飛びついてしまうのも、嬉しさが爆発しているからです。
この状態で落ち着かせようとするのは、沸騰したお湯を蓋で押さえつけるようなもの。
まずは興奮をクールダウンさせることが先決です。
おすわりの意味を理解していない
意外な落とし穴が、「おすわり」という言葉の解釈違いです。
子犬は「お尻を地面にペタンとつける動作」が正解だと思っているかもしれません。
「その体勢をキープすること」までがおすわりだと、まだ理解していないのです。
お尻がついた瞬間に褒められた経験しかないと、「着地=終了」と学習します。
だからこそ、着地した直後に次の行動へ移ってしまうのです。
「座り続けること」を教えるには、別のステップが必要になります。
子犬がおすわりで落ち着かない時のNG対応

なかなか落ち着かない愛犬を見て、焦って対応していませんか?
良かれと思ってやっていることが、実は逆効果になっている場合もあります。
ここでは、飼い主さんが陥りがちなNG行動をチェックしましょう。
これらを避けるだけで、トレーニングの質はぐっと上がります。
長時間練習を続ける
「できるまで終わらない!」と意気込んで、長時間練習するのは避けましょう。
先述した通り、子犬の集中力はごく短いものです。
飽きているのに無理強いすると、トレーニング自体が嫌いになってしまいます。
「おすわり=退屈で嫌な時間」と覚えてしまうと、指示を聞く気力が失せます。
集中力が切れた状態での練習は、百害あって一利なしです。
「もう少しやりたいな」と思うくらいで切り上げるのが正解です。
動いたら叱る
おすわりを勝手に解除した瞬間、「ダメ!」「動かない!」と叱っていませんか?
子犬は、なぜ叱られたのか正確に理解できないことが多いです。
最悪の場合、「座っていたら怒られた」と勘違いするリスクさえあります。
恐怖心で動きを封じようとすると、飼い主さんへの信頼が揺らぎます。
叱るよりも、できている瞬間を見逃さずに褒めることに集中してください。
「失敗させない環境」を作り、成功体験を積ませることが重要です。
- 長時間の練習は集中力を削ぐためNG
- 失敗を叱るよりも成功を褒める方が効果的
- 恐怖でのコントロールは信頼関係を壊す
子犬のおすわりを落ち着かせる5分トレーニング

それでは、具体的におすわりをキープさせる方法を紹介します。
ポイントは、難易度を極限まで下げて「スモールステップ」で進めること。
1回5分以内の短い練習を、日々のスキマ時間に取り入れましょう。
| ステップ | 内容 | コツ |
|---|---|---|
| ①1秒キープ | 一瞬でも座ったら褒める | ハードルを下げる |
| ②即ご褒美 | お尻がついている間に与える | タイミングが命 |
| ③時間延長 | 少しずつ待つ時間を延ばす | 無理は禁物 |
| ④「待て」 | 言葉と動作をセットにする | 解除の合図も教える |
| ⑤反復練習 | 1日3回、短時間で行う | 習慣化する |
①まず1秒キープから始める
最初から10秒も20秒も待たせようとしてはいけません。
まずは「お尻を地面につけている状態」を一瞬でも作れたら合格です。
たった1秒でもおすわりの姿勢が取れたら、大げさなくらい褒めてあげてください。
この段階の目的は、座り続けることではなく「座る動作」の定着です。
子犬に「座ると良いことがある!」と強く印象付けましょう。
②成功したらすぐご褒美
おすわりができた瞬間に、間髪入れずにおやつを口へ運びます。
ここでの最重要ポイントは、必ず「お尻が地面についている状態」で与えることです。
もし立ち上がってからおやつをあげると、「立ったこと」へのご褒美になってしまいます。
おやつを見せて立ち上がってしまったら、一度隠してやり直します。
座っている瞬間にサッと与える、スピード勝負だと心得てください。
③少しずつキープ時間を延ばす
即ご褒美ができるようになったら、少しだけ焦らしてみます。
おすわりをさせて、「いち」と心の中で数えてからご褒美をあげます。
うまくいけば「いち、に」と、徐々に秒数を増やしていきましょう。
もし途中で動いてしまったら、待たせる時間が長すぎたサインです。
すぐに前のステップ(秒数)に戻って、成功体験を積ませて自信を取り戻させます。
④「待て」と組み合わせる
数秒待てるようになったら、いよいよ「待て」の言葉を追加します。
おすわりの姿勢で手のひらを犬に向け、「待て」と声をかけます。
一瞬でも待てたら褒めてご褒美を与え、「よし」と言って自由にさせます。
「待て(開始)」と「よし(終了)」をセットで教えることが大切です。
「いつまで待てばいいのか」が明確になると、子犬も安心して待てるようになります。
⑤1日3回の短時間練習を繰り返す
犬の学習において、一度に詰め込むよりも回数を分ける方が効果的です。
朝ご飯の前、散歩に行く前、夜の遊び時間など、タイミングを決めて行います。
1回あたり3分〜5分程度で十分です。
短時間でスパッと切り上げることで、子犬の集中力を高いまま保てます。
「楽しかった!またやりたい!」と思わせることが、継続の秘訣です。
おすわりで落ち着けるようになるメリット

おすわりで落ち着いて待てるようになると、生活の質がグンと上がります。
単なる「芸」ではなく、愛犬の命を守るための必須スキルなのです。
具体的にどのようなメリットがあるのか、見ていきましょう。
- 散歩中の急な飛び出し事故を防げる
- 興奮した時にすぐにクールダウンさせられる
- ドッグカフェや動物病院でお利口にできる
特に散歩中の信号待ちや、他の犬とすれ違う時に効果を発揮します。
興奮しそうになった時、「おすわり」の一言で冷静さを取り戻せるようになります。
また、飼い主の指示で感情をコントロールできることは、主従関係の安定にも繋がります。
お互いにストレスなく暮らすために、落ち着いて待てる能力は一生の宝物になるでしょう。
まとめ:子犬のおすわりが落ち着かない悩みは短時間練習で解決できる

子犬がおすわりで落ち着かないのは、元気な証拠であり、成長過程の一つです。
しかし、そのまま放置せず、正しい方法で導いてあげることが大切です。
- 子犬の集中力は短いことを理解してあげる
- 長時間の練習や、失敗を叱ることは逆効果
- 1秒キープから始めて、成功体験を積ませる
- 成功したら間髪入れずに褒める
- 1日5分の練習を毎日コツコツ続ける
最初は1秒も待てなかった子犬でも、飼い主さんが焦らず向き合えば必ず変わります。
日々の短い練習を、愛犬とのコミュニケーションとして楽しんでみてください。
落ち着いて座れるようになれば、愛犬とのお出かけがもっと自由で楽しいものになるはずです。
まずは今日から、おやつ片手に1日5分のトレーニングを始めてみましょう。

