結論から言います。
犬が散歩で他の人に襲いかかる行動は、飼い主の正しい制御と意識改革で必ず防げます。
散歩中、愛犬が急に通行人へ飛びかかろうとして、ヒヤッとしたことはありませんか?
「もしリードが外れていたら……」と想像するだけで、散歩が恐怖になりますよね。
その原因の多くは、犬の「凶暴さ」ではなく「恐怖心」や「守りたい心理」にあります。
しかし、放置すれば他人を傷つけ、最悪の場合は法的責任や殺処分などの悲劇を招きます。
そこでこの記事では、犬が襲いかかる心理から、事故を未然に防ぐ具体的なトレーニング法までを解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
犬が散歩で他の人に襲いかかる原因と飼い主の責任

なぜ愛犬は人に敵意を向けるのでしょうか。
まずは行動の裏にある心理と、飼い主が背負うリスクを直視しましょう。
襲いかかる行動の背後にある心理
「うちの子は攻撃的だ」と悩んでいませんか?
実は、襲いかかる行動の多くは「自分の身を守るための防衛本能」です。
知らない人が近づく恐怖が限界を超え、「やられる前にやる」という心理が働いています。
リードで繋がれ「逃げ場がない」と感じていることも、攻撃性を高める要因です。
他の人に襲いかかる犬の法的リスク
もし散歩中に他人を噛んで怪我をさせてしまったら。
飼い主は「過失傷害罪」などの刑事責任を問われる可能性があります。
さらに厳しい現実として、自治体の条例により犬の没収や殺処分が命じられるケースもあります。
一瞬の油断が、愛犬の命を奪う結果になりかねません。
事故が起きた場合の賠償責任
民事上の責任も極めて重いです。
- 治療費や通院交通費の全額負担
- 仕事ができなくなった期間の休業損害
- 後遺症が残った場合の高額な慰謝料
過去には数千万円の賠償命令が出た判例もあります。
「保険に入っているから」と安心せず、事故をゼロにする覚悟が必要です。
なぜ散歩中に他の人へ襲いかかろうとするのか

対策を立てるには、愛犬が「何に反応しているのか」を知る必要があります。
主な原因は以下の3つです。
社会化不足による恐怖と攻撃性
子犬の頃に、家族以外の人と接する機会が少なかったパターンです。
「知らない人=怖い敵」という図式ができてしまっています。
特に動きの読めない子供や、大きな荷物を持った人などに過敏に反応しがちです。
この場合、「人は怖くない」と教え直す社会化トレーニングが急務です。
縄張り意識の強さ
いつもの散歩コースを「自分の庭」だと思っている場合です。
そこを通る他人は、犬にとって「不法侵入者」に見えています。
柴犬やテリア種など、番犬気質の強い犬によく見られる行動です。
過去のトラウマ体験
過去に散歩中、知らない人に嫌なことをされた記憶はありませんか?
突然触られた、大声で驚かされたなどの体験は、深いトラウマになります。
「また同じ目に遭うかも」という恐怖から、人を遠ざけようとして襲いかかります。
心の傷が原因の場合、強引なしつけは逆効果です。
他の人に襲いかかるのを防ぐ実践トレーニング

では、具体的にどうすれば事故を防げるのでしょうか。
今日から散歩で実践できるトレーニングを紹介します。
距離を取った状態での人慣れ練習
最も重要なのは「距離感」です。
愛犬が吠えたり唸ったりせず、落ち着いていられる距離(限界距離)を見極めてください。
その距離を保ちつつ、人が見えたらすぐにおやつをあげて褒めます。
「人が現れる=おやつがもらえる(嬉しい)」という関連付けを行います。
「待て」と「おいで」コマンドの徹底
興奮した瞬間に動きを止める制御ボタンを作ります。
- 家の中で「待て」を完璧にする
- 外でも名前を呼んだら飼い主を見るようにする(アイコンタクト)
- 「おいで」で確実に足元に戻る練習をする
これらができれば、突発的な動きを未然に防ぐことができます。
すれ違い時の安全な対処法
狭い道ですれ違う時は、飼い主が盾になってください。
リードを短く持ち、犬を相手とは逆側の足元につけます。
おやつを鼻先に持っていき、犬の視線を飼い主に釘付けにしたまま通り過ぎましょう。
相手の姿を見せないことで、攻撃スイッチが入るのを防ぎます。
口輪の適切な使用タイミング
どうしても制御に自信がない時は、口輪(マズルガード)の使用を躊躇しないでください。
「可哀想」という感情よりも、「加害者にさせない」という責任感が大切です。
最近は通気性が良く、犬への負担が少ないタイプも増えています。
人混みやエレベーターなど、リスクが高い場所限定で使うのも賢い方法です。
自宅で学べるしつけ講座
散歩で襲いかかる犬への絶対NG対応

良かれと思った対応が、逆に犬を追い詰めていることがあります。
やってはいけないNG行動を整理しました。
| NG行動 | なぜダメなのか(理由) |
|---|---|
| リードを長く持つ | とっさの制御が間に合わず、相手に届いてしまうため。 |
| 興奮中に叱る | 飼い主も興奮していると勘違いさせたり、相手への悪印象を強めるため。 |
| 無理に近づける | 恐怖心を増幅させ、逃げ場をなくして「噛む」選択をさせるため。 |
リードを離してしまう
どんな理由があっても、リードは命綱です。
特に伸縮リード(フレキシブルリード)は、人通りのある場所では危険です。
ロックが間に合わず、相手に飛びついてしまう事故が多発しています。
興奮状態で叱りつける
犬が吠えかかっている時に「ダメ!」と大声で叫んでいませんか?
犬はそれを「行け!やっつけろ!」という応援だと誤解することがあります。
あるいは、叱られた嫌な記憶と相手の存在を結びつけ、余計に人が嫌いになる恐れがあります。
何も言わず、冷静にその場から離れるのが正解です。
無理やり人に近づけようとする
「挨拶させれば慣れるはず」というのは人間の勝手な思い込みです。
怖がっている犬を無理に引き寄せるのは、断崖絶壁に突き落とすようなものです。
パニックになった犬は、身を守るために本気で噛みついてきます。
トラウマを決定的にしてしまうので、絶対にやめてください。
まとめ:他の人に襲いかかる行動は飼い主の責任で必ず改善しよう

散歩中の事故は、飼い主の準備と意識次第で100%防げます。
- 襲う理由は「攻撃」ではなく「防衛」や「恐怖」
- 法的リスクは甚大。絶対に事故を起こさない覚悟を持つ
- 距離を取り、良い印象を与える練習をコツコツ続ける
- 無理な接触は避け、制御できない時は口輪も活用する
愛犬を守れるのは、飼い主であるあなただけです。
自己流で改善が見られない場合は、プロの指導を頼るのも愛情の一つです。
安心して楽しく散歩できる未来を目指して、今日から対策を始めましょう。


